幻桃短歌会とは
幻桃短歌会およびその歌誌「幻桃」の名は今西久穂の遺歌集『幻桃月明集(げんとうげつめいしゅう)』に拠ります。そのあとがきに、
桃植えて明るうせんに庭のなく鳩の番(つが)いがベランダに啼く
カーバイドガスの灯火に桃並べ売りいし街や線路越え来て
という自作を記し、これらは岡井隆の、
生きがたき此の生(よ)のはてに桃植えて死も明(あ)かうせむそのはなざかり
の一首が心に沁みて、その反歌のつもりで先の二首をつくったと書いています。
幻桃短歌会は1997(平成9)年10月26日に岐阜の歌人 松村あやを代表として誕生しました。発足当時の会員は120名余。その翌年の1998(平成10)年4月に歌誌「幻桃」は創刊されています。幻桃短歌会は今西久穂が結成した青幡(あおはた)短歌会の作歌理念である「写生+α(アルファ)」を継承しています。歌誌「青幡」は1997年4月に今西の急逝により終刊していますが、今西を師事していた歌人たちの願いもあり、発足当初の関西歌会の重鎮であった浦上規一の命名により、新たに幻桃短歌会が結成され今日に至っています。なお、「幻桃」各号の表紙を飾る絵は、美術史家で幻桃の会員でもあった吉田漱(すすぐ)氏(1922-2001)の作品です。
幻桃短歌会のあゆみ
1997年10月
1998年 4月
2007年 5月
2015年 3月
2016年 2月
2016年 5月
2017年 9月
2018年 1月
2023年 7月
幻桃短歌会創設
幻桃創刊号を発刊
幻桃10周年記念号を発刊
幻桃100号記念特集号を発刊
松村あやを顧問とし、編集・運営委員による合議制の集団指導体制に移行、幻桃短歌会の運営、及び歌誌「幻桃」の編集の体制を変革する
幻桃107号より会員の作品を「白桃集」「今年竹集」「阿由知集」「水明集」と地域別に掲載する
幻桃115号特集「創立20周年に寄せて」を発刊
松村あや逝去(93歳)
幻桃150号発刊
