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立春の雪





雪のうち春はきにけり鶯のこぼれる涙いまやとくらん

二条后 春の初めの御歌 「『古今和歌集』春・上」



今日は二月八日。立春寒波の中、朝、名古屋には雪が降っていました。☃

七十二候は十二日まで「黄鶯睍睆」(うぐいすなく)に入りました。

そんな季節に掲示歌を思い出しました。



歌意:雪がまだ降っているのにもう春が来てしまった。凍っていた春告げ鳥の涙も、今はもう溶けているのでしょうから



業平への労いと感謝の歌。「冷たい冬のあいだ鶯はずっと涙を凍らせていたのだけれど、春が来て涙が溶けていくのだから、思いっきり啼き(=泣き)なさい、うぐいすよ」と、業平への慰撫・労い・感謝の気持ち、そして「どうぞもう好きな様になさってください」という思いが満ちた歌です。


作者の二条后が入内前、藤原高子(たかいこ)であられたときのの青春の歌。「伊勢物語」のヒロインとして、業平との悲恋のものがたりはよく知られている。見目麗しく才たけて自立した、心豊かな女性であった。伊勢物語によれば、業平が死ぬまで愛し憎んだ人である。





 
 
 

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